聖徳太子は、飛鳥時代に活躍した日本の政治家です。
推古天皇の摂政(せっしょう)として、冠位十二階や十七条憲法を制定し、仏教の普及に尽力しました。
聖徳太子が目指したのは「天皇を中心とした安定した国家」でしたが、その実現に向けて数多くの有名な言葉を残しています。
この記事では、聖徳太子が生きた時代背景とともに、その名言を紹介するとともに、その言葉に込められたメッセージを現代の私たちの生き方にどのように生かせるかについて考えてみたいと思います^^
聖徳太子が生きた激動の時代とは?
聖徳太子が生きた飛鳥時代初期は、豪族同士の争いが絶えず、権力の奪い合いが続いていました。
また、仏教を受け入れるかどうかをめぐって、新旧の勢力がぶつかり合う混乱の時代でもありました。
聖徳太子は、仏教をたんなる宗教としてではなく、〝人がよりよく生きるための道〟として捉え、国家の精神的支柱にしようとしました。
さらに、冠位十二階や十七条憲法の制定によって、社会に秩序をもたらし、人びとの心を1つにまとめる「和の精神」を広めようとします。
聖徳太子は「道徳」と「調和」で国をまとめようとしたのです。
争いと秩序のない世の中で、人びとの心が安らぐことは少なかったと思います。
精神的な支えとなる〝心のよりどころ〟の存在意義は大きかったのではないでしょうか。
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聖徳太子の名言はこれだ!
聖徳太子が遺(のこ)した言葉の多くは『十七条憲法』や『上宮聖徳法王帝説』(じょうぐうしょうとくほうおうていせつ)などに記されています。
聖徳太子は、いったいどのような言葉を遺したのでしょうか?
特に有名な言葉を厳選し、紹介していきましょう^^
「和をもって貴しとなす」
【訳】人びとが心を合わせ、争わずに協調することがもっとも尊いのだ。
十七条憲法の第一条に記されたこの言葉は、日本文化に深く根づく「和の精神」を象徴しています。
聖徳太子は、対立が絶えない当時の社会の中で、「個々の力よりも調和の力こそが国を支える」と考えました。
人びとが互いに理解し合い、力を合わせることで、社会は安定し、より良い方向へと発展していくのだということを教えてくれています。
分断の時代と言われる現代社会において、とりわけ意義深い言葉だと思います。
「篤く三宝を敬え」
【訳】仏・法・僧という三宝を深く敬いなさい。
仏教の根本的な教えを重んじた聖徳太子の信仰心を示す言葉です。
三宝とは、仏(覚りの存在)・法(教え)・僧(教えを伝える人)を指します。
聖徳太子は、信仰を通じて心を磨くことが、社会を安定させると考えました。
信仰にはいたらずとも、信念を持って学び、実践する人を敬う姿勢は、現代にも通じる生き方です。
不安や戸惑いの多い時代でも、確かな信念があれば、自分を見失うことなく心の落ち着きを保つことができるはずです。
「我必ず聖に非ず、彼必ず愚かに非ず、共に是れ凡夫ならくのみ」
【訳】自分が賢いとは限らず、相手も愚かではない。人は皆、同じ凡人にすぎない。
この言葉には、聖徳太子の謙虚で平等な人間観が表れています。
上下や優劣を設けず、相手を同じ人間として尊重すべきだと諭しています。
この言葉は他者を見下さず、真摯に向き合うことの大切さを思い出させてくれますね。
互いに敬意をもって接することで、わかり合えるようになるということがわかります。
「独り断らずべからず、必ず衆と共に宜しく論ずべし」
【訳】一人で決めてはならない。必ず皆で議論して決めるべきである。
当時の政治では、権力者が独断で決定を下すことが多かったなか、聖徳太子は〝話し合いによる合意〟を重んじました。
権力者が独断で決定を下すと、不満が生まれ、争いにつながることがありました。
一方で、さまざまな意見に耳を傾けて下された決断は、多くの人に支持されやすいものです。
聖徳太子は、そうした人間社会のあり方を見抜いていたのだと思います。
「忿(ふん:こころのいかり)を絶ち、瞋(しん:おもてのいかり)を棄て、人の違うを怒らざれ」
【訳】心の中の怒りを絶ち、怒りが表情や態度に現れないようにし、他の人が自分と違ったことをしても怒ってはならない。
聖徳太子の寛容の精神をよく表しています。
怒りは争いを生み、争いは和を乱します。
だからこそ、人の違いを受け入れ、心を静めることこそが「和」への道だと説きました。
聖徳太子の言葉は、価値観や考え方の違いを認めずに争いになるような現代社会に生きる私たちを静かにいさめる力を持っていますね。
「信は義の本なり」
【訳】誠実さこそが道徳の根本である。
何事においても〝誠実さ〟がすべての基礎であることを教える言葉です。
〝誠実さ〟とは真面目に取り組み、相手のことを思いやることで、その〝誠実さ〟が信頼を築いていきます。
誠実さや信頼が社会の秩序を支える柱であるという考え方は、今も変わることはありません。
誠実さがあれば人から信頼され、困難な状況においても物事を成し遂げられるはずです。
聖徳太子は、誠実さが人間関係や社会を円滑に進めるうえで非常に重要だと考えたのです。
「世間は虚仮(こけ)なり、唯仏のみ是れ真なり」
【訳】この世のすべては仮のものであり、仏の教えのみが真実である。
お金や地位、権力、人間関係といったこの世のものはすべて移り変わっていくもので、世間の価値観を超えた〝仏の教え〟のみが真実であり、心のよりどころとなるという意味です。
うつろいゆく仮のものに執着せず、真実を見極め、信念をもって生きることの意味に気づかせてくれますね。
聖徳太子の名言から読み取る現代へのメッセージとは?
聖徳太子の名言は、1400年以上を経た今もなお、私たちに生き方の指針を与え続けています。
聖徳太子の言葉には、「個を尊びながら全体と調和する」という普遍的な精神が宿っています。
「篤く三宝を敬え」は、学びと信仰(信念)によって心を整え、精神の安定を得ることの大切さを説いています。
不安定な状況でも、信念があれば自分を見失うことはないはずです。
「和をもって貴しとなす」は、人との調和こそが社会を支える根幹であると教えています。
独断を避け、他者の意見を尊重し、感情に流されずに真実を見極めて行動することが、「和」につながります。
分断の時代と言われる現代社会において、この言葉が教えるところは、とても重要なのではないでしょうか。
また、「信は義の本なり」は、誠実さがすべての人間関係の基礎であることを示しています。
誠実に他者と向き合い信頼が生まれると、物事は良い方向に導かれます。
現代社会では、情報があふれ、意見の対立や分断が絶えません。
そんな時代だからこそ、聖徳太子の言葉はより深く心に響くのだと思います。
このように見てくると、私たちは聖徳太子の名言から、〝自分を見失わず、真実を見極め、誠実に他者と向き合う〟ことの大切さを学びとることができるはずです。
これこそが、聖徳太子から私たち現代人へのメッセージとなるのでしょう。
多様な価値観が交錯する社会の中で、相手を理解しようと努め、共に歩む姿勢こそが真の「和」を生み出します。
聖徳太子の教えは、時代を超えて私たちに「人としてどうあるべきか」を静かに問いかけているのです。
人と人とが対立するのではなく、互いに支え合うことで社会はより豊かになります。
心の調和があってこそ、社会の調和が生まれ、真の安らぎと平和が築かれていくのだと改めて感じます。
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